ビールとワインのがぶ呑み日記 (2002年8月)




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2002年8月1日(木) 高知〜徳島〜高松〜岡山〜広島 走行距離500キロ

 高松から高知までクルマで行くとトンネルの多さに驚かされる。
 高松から松山方面に向かって高松自動車道を西へ進み、愛媛県の川之江ジャンクションからコースを変えて南下する。しばらく走ると川之江東ジャンクションがあり、東へ行くと徳島自動車道、南へ進むと高知自動車道となる。そこから高知自動車道へと突入するとあとはトンネルだらけの高速道路となる。
 川之江東ジャンクションから高知インターチエンジまでの距離は約50キロ。その間、殆どトンネルの中を運転している感じだ。しかも対面一車線通行が多いので、神経を遣うし、随分と疲れる。
 今日、高知から徳島へ向かう途中、実際どのくらいトンネルがあるのか、その本数とトンネルの総距離をカウントしてみた。前々から気になってしょうがなかったのだ。
 その結果、トンネルは全部で20本、トンネル総距離は約22キロであることが分かった。
 感覚的にはトンネルが八割かと思っていたが、実際には約半分であった。だが、それにしてもトンネルが多いというか多すぎる。
 そんな何の役にも立たない計測をしながら、徳島へと向かった。
 徳島市内に入り、徳島ラーメンで有名な「いのたに」へ行く。平日の午後一時という時間帯だったので、客はまばらかと思いきや、約40人座れる店内はほぼ満席状態であった。
 中華そばの中(450円)とシナチク(100円)を券売機で買い、チケットをテーブルの上に置く。店内は左右「コの字」のカウンターに分かれており、二つのカウンター内にはおばちゃんが其々三人ずつ居てラーメンを配ったり、丼を下げたりと忙しくしている。その奥には厨房があり、男たちがひっきりなしにラーメンを作り続けている。
 以前食べたときは、少々醤油辛いな、という感じで余りいい印象ではなかったのだが、今回の出来は最高だった。というより、これが徳島ラーメンであったか! と感動してしまった。
 スープはかなり濃い茶色で、味もしっかりついた濃い口だが、辛さの中に甘みがほんのりあって、コクと旨みが凝縮されている。
 チャーシューの代わりとなる煮込んだ豚ばら肉は意外ではあるが、妙にマッチしている。
 シナチクはよく漬かっており味が沁みている。これを追加しておいて良かったとつくづく思った。
 もやしとネギも良いバランスだ。
 最後に麺だが、やや太めのストレート麺がこの濃い口スープにぴったり合っている。
 スープに始まり麺に至るこれらの調和が見事なまでにマッチしており、申し分無い。
 しかも、コショーが実に合うラーメンである。抜群の相性だ。店もその辺のことを知っているのか、カウンターには等間隔で大きなコショーの缶が置かれている。香辛料好きの自分としては、堪らない。
 しまった! これなら中ではなく、大にすれば良かったと後悔した。
 何度も、もう一杯食べようかどうしようか、と悩んだ。ラーメンでお替わりを考えるのはそうそうある事では無い。

 徳島で仕事を済ませたあと、高松へ寄り、瀬戸大橋を渡って岡山に戻り、そして広島に帰る。今日一日の走行距離は約500キロ。仕事の時間より走っている時間の方が長い。



2002年8月2日(金) グルナッシュの勝ち

 サントリーの輸入ワイン「FORTANT DE FRANCE(フォンタン ド フランス)」を呑み比べてみた。昨日がシラーで今日がグルナッシュ。個人的にはグルナッシュの方が好きだ。シラーは酸味が強い。グルナッシュの方がコクというか深みがあって旨い、と思った。



2002年8月3日(土) 家の中の土曜日

 土曜日だが、妻が頭が痛いというので、海行きは取り止める。
 娘と夏休みの工作の続きをする。竹の割り箸でログハウスを作っているのだが、ドアと窓の部分に色を塗ってみることにした。妻も参加してあれこれと手を出している。もう外形は殆ど完成しているのだが、時間的に余裕があるので、少しづつ改良している。本当はやりたくてしょうが無いのだが、わざとサンドペーパーを当てないなど、極力大人の手を加えないようにしているのだが、もはやこの作品は小学二年生のレベルを超えているようだ。
 近くの中華料理店で、鶏の唐揚げ、蒸し鶏、ビーフン、チャーハンの出前を取り、ビールを呑む。



2002年8月4日(日) へとへとに疲れる週末

 さあ、今日は妻の体調も元に戻り、待望の海だ。
 今回はゴムボートは持って行かない。タープと簡易テーブル、簡易椅子、クーラーボックスとレジャーシートをクルマに積み込む。
 けちって高速道路を使わずに一般道を走ってきたので、到着したのは午後二時であった。山口県の大島にある秘密(?)の海岸に着くと、既に三組が陣を取っていた。パラソルや小さなシェルタータイプの日除けを広げている。
 わしらは慣れた要領で素早くLLビーンの中型のタープを設営する。三本のポールによる自立式タープで5年前に三万円で輸入したやつで、大変重宝している。砂の中ではペグが効かないので、布袋に砂を入れ、砂浜に埋めてポールの足元のフックに留める。
 こうしておくと少々の風にもびくともしない。
 砂の上にレジャーシートを敷いて直接座ると、強風に煽られて砂が舞いせっかくの弁当がジャリジャリおかずにジャリジャリむすびになってしまう危険性がある。だから、簡易テーブルと簡易椅子を使ってやや高い位置で弁当を食べるようにしている。それと暑い砂の上と違ってこっちの方が快適なのだ。
 タープの影の下で、まずはビールで乾杯。そして、鶏の唐揚げ、ソーセージの炒め物(普段はウインナー)、卵焼き、ピリ辛糸こんにゃくに茹でたブロッコリーという我が家定番の弁当を広げる。全てわしが作ったものだ。妻はむすびの担当。まあ、定番と言えば少し聞こえはいいが、少々マンネリ化している。ここらで大きな改革が必要であろう。
 娘を連れて岩場の海に泳ぎに行く。娘は救命胴衣を着けており、更にサーフボードにつかまっている。ゴーグルを付けて、わしが潜ってサカナをヤスで突くところを上から見ている。
 一時間でメバル9匹とかさご一匹を突く。余り大きなサイズのサカナが居ない。サザエは見つからなかった。
 そのあと三人でサーフボードを囲んで遊ぶ。撤収が五時過ぎ、そして我が家に帰って後始末を終えたのは九時半であった。いつもへとへとに疲れる週末である。



2002年8月5日(月) けちったワインは不味かった

 安かったので買ったのだが、キリンが輸入している「PRIMAVERA(プリマベーラ)」のイタリアワインはライトというより、軽すぎてしかもがっかりするほど旨くなかった。



2002年8月6日(火) マックと赤ワイン

 マックが安くなったので、チーズバーガーとフランクバーガーを大量に買う。それにレタスとトマトをたっぷり挟んでかぶりつく。今夜のワインは「PLAN MACASSAN」。フランス産の赤。980円。今日のワイン選びは成功。



2002年8月7日(水) つけ麺屋オープン

 会社の近くにつけ麺屋「辛部」がオープンする。オープン初日の今日と明日は一杯300円である。11時45分に店に着いたらまだ誰も並んでいない。何と一番乗りである。
 12時開店と同時に店の中に入る。最初20倍の辛さで頼んだが、途中でさらに10倍辛さを足してもらう。激辛つけ麺というには、そう辛い方ではない。酸味は比較的少なく、上品で好みの味であったが、ボリューム感に欠ける。本来ならこれで750円なのだが、満足するには麺の量が二倍の1200円でないと物足りないだろう。
 やはり流行りのつけ麺はどこも高いなと思いながら、店を出たら約20人の行列が出来ていた。



2002年8月8日(木) 驚く支払い

 「梅本 別館」で、おこぜの薄造り、はもの湯引き、岩牡蠣の塩釜焼き、鮎の塩焼きを肴にビールを少し呑む。恐るべき勘定であった。



2002年8月9日(金) 一体何なんだ!!

 「酔心 流川店」で6000円のコースに生ビール三杯。接待相手のペースに合わせて呑む。約四時間でビール三杯とは一体どんな呑み方なんだ。

 家に帰って、昨日録画していた「UFO LEGEND」の試合を観る。メインエベントは小川直也(34)対マット・ガファリ(40)。日本の元五輪柔道銀メダリストと米国の元五輪レスリング銀メダリストの対決に期待した。ところがリングに登場したマット・ガファリの腹を見て驚いた。垂れ下がった腹はまるで象アザラシだ。全く鍛えてない体型だ。こんなひどい体型をした者が格闘技をするなど前代未聞だ。案の定、試合は1分56秒でケリがついた。小川のパンチを顔面に一発受けたガファリが逃げるように顔に手を当てうずくまってしまい、背後から打ち込む小川にレフェリーストップ。こんなの秒殺とは言わない。



2002年8月10日(土) 中華と墓参りととんかつ

 さあ、今日から十連休の夏休みである。岩国国際観光ホテルの「四川飯店」に行く。タンタン麺と五目焼飯、五目焼きそば、五目中華丼を注文。どれも味が薄い上にはっきりいって旨くない。誰だ、ここを推薦したのは!!
 岩国と大島の墓参りに行く。盆はケビンに泊まっているので少し早めの墓参りだ。
 夜は「浜勝」でとんかつにビール。



2002年8月11日(日) 天気を心配し、映画で涙ぐむ

 明日からのケビン泊に備えていろいろと買物。炭とか食材とかワインなどを購入。
 気になるのが天気だ。例年この時期、こんなに雨が降ったことは記憶にない。海なら少々の雨でもすぐに元に戻るが、川の場合これだけ頻繁に降り続くと、普段流れの緩やかな淵でも水かさが上がって、激流となり、泳ぐどころかすぐに流されてしまう。その上、水も冷たくなっているだろうし、本当に困ったものだ。

 夜、「AI」のビデオを見ながらワインを呑んでいた。
 少年は幾多の苦労と長い年月の眠りを経て、やっとの思いで探し続けた母親と再会する。しかし母親と過ごすことが出来るのは、たったの一日。少年は母親を独占し、楽しそうに無邪気に遊ぶ。だが時は非情にも刻まれていく。やがて陽が沈み、そのときがやって来る。母親がベッドの中に入り、その傍に少年が立つ。二人の表情が何ともいえず優しい。母親が深い眠りに入る瞬間、それは、余りにつらく悲しくやるせない場面だ。この夜は眠れなかった。こんな悲しい映画は苦手だ。



2002年8月12日(月) ケビン初日 星降る夜

 朝から雨が降っている。だが我々家族三人の願いが通じたのか、昼前には雨が止み、雲の隙間から真夏の太陽が現れてきた。ワンボックスのクルマに積み込めるだけのいっぱいの荷物を積み、我が家を出発。今日から三泊四日のケビン泊だ。
 島根県の六日市町という中国山地のど真ん中の町から更に山の中をぐいぐいと進んだところに「ログハウス村」がある。村といってもそこは10名以上収容できる大きなログハウスが1棟と、5名まで収容できる小さなケビンが2棟というこじんまりしたものである。三年連続で盆休みをここのケビンで過ごしている。周りの景色は山と田んぼと小川だけ。民家がまばらにある他は店も何も無い。でもとてもここが気に入っている。
 クルマからケビン内に荷物を運び込む。荷物の大移動だ。ビデオデッキ内臓の14型テレビにマーティンのバックパッカー用のギターまで持ってきている。
 早速夕食の準備に取りかかる。まずは虫刺され予防から始める。ウッドデッキのテラスに大きなレジャーシートを広げ、四隅に蚊取り線香を配置する。これはテラスの下から虫が上がって来ないようにするためと、四方から虫を追い払うという作戦だ。まあ、これは誰もが考えつく手だ。次に真ん中に折り畳みのテーブルをセットし、ビニールのテーブルクロスを被せ、その下にもう一個の、つまり五個目の蚊取り線香を置く。こうしておくとテーブルクロス内は煙幕殺虫状態となり、この中に足を入れておけばまず虫に刺されることはない。これはかなりのアイデアモノだと思うのだが、どうだろう? とにかくこの周りは蚊やブトが多いので万全の対策が必要なのだ。
 テーブルの上には熱がテーブルに伝わらないように作った自家製のコンロ台を置き、その上にバーベキューコンロを載せる。そして、テーブルの周りに簡易椅子を三脚と、キンキンに冷えたビールとワインの入ったクーラーボックス、調味料その他の入ったコンテナーボックスを並べて準備完了。
 今夜のメニューはタン、ステーキ、骨付きカルビ、串つきフランクの炭焼きだ。缶ビールで乾杯のあと、タンとステーキを塩コショウとレモンで、骨付きカルビをタレで食べる。その横で椎茸やとうもろこしを焼く。サンチュを三袋分とたっぷり持ってきたので肉に巻いては食べる。最後の締めに入る前にアミを金タワシで洗いコゲを落とす。串つきフランクを焦げないように上手く焼き、ケチャップとマスタードに絡める。フランスパンをカリッと焼き、バターを塗る。ここで、ビールから赤ワインにバトンタッチだ。フランクといいフランスパンといいどちらも赤ワインと抜群の相性である。ワインを呑みながら、今日はキャンセルしなくて良かったなと思った。
 心地よい酔いの中で花火をした後、灯りの無いところへ行って家族三人地面に寝そべって空を眺める。満天の星だ。「星の降る夜は〜♪」という歌があったが、本当に幾つもの星がシャワーのように降りかかって来るような光景だ。女房が狙い通りに流れ星を見つける。ここへ来る度に星の多さに驚かされる。普段はここで見える何十分の一も見えていない。
 部屋に戻りビデオを観ていたらそのまま眠ってしまっていた。



2002年8月13日(火) ケビン二日目 鮎の塩焼き

 朝起きてカレーを作り、ご飯を炊く。テラスでビールを呑みながらカレーライスを三杯食べる。食べ過ぎだ。
 娘と近くの川へサカナを獲りに行く。娘はアミで小さなサカナをすくっている。わしはヤスで鮎を狙うがすぐにヤスの先の部分が外れてしまい、それからは水中メガネ越しに鮎のすばやい動きを眺めていた。
 昼飯も朝と同じカレーを食べた後、越境して山口県の「道の駅 錦町」の釣り堀へ行く。てっきりヤマメ釣りかと思っていたら、何とそこは鮎釣りであった。鮎の釣り堀は初めてだ。釣り糸には錘(おもり)の下に二本の引っ掛け針が付いている。釣るのではなくて引っ掛けるのだ。まずわしが見本として女房、娘の前でやってみせる。生簀の中に仕掛けを投入し、鮎の群れがやって来たときに竿を真横にしゃくるとすぐに一匹の鮎が掛かった。20センチちょっとの結構いいサイズである。続いて女房もやってみるが同じようにすぐに掛かる。これは簡単だ。娘に交代し、何度か失敗した後、何と一度に二匹の鮎が引っ掛かった。二度やらせる予定だったのでダブルは誤算であった。もう一度娘に釣らせて終了。一匹400円の買い取りなので、五匹で2000円の支払いだ。釣り放題なら思う存分やるのだが。
 ケビンに戻る途中、新しいヤスと、ビールと食材を買う。
 娘ともう一度川に入り、泳いだり潜ったりして遊ぶ。今度は鮎を一匹仕留める。釣り堀で引っ掛けたのとほぼ同じサイズだ。
 今夜もテラスでバーベキュー。
 鮎をバーベキューコンロに六匹並べて焼く。鮎の塩焼きはやっぱり旨い。特にわしが突いた天然モノは身が柔らかくて一番旨かった、ように思う。
 続いてメバチマグロの刺身用ブロックを切って、塩を振って焼く。これに醤油をかけて食べると旨いのだ。この安いマグロは刺身ではイマイチだが、こうすると上品な焼き魚に変身する。
 その後、茹でた骨付き鶏を焼肉のタレに絡めて冷蔵庫の中で冷やしておいたものをアミの上で焼く。実はこれは今朝のカレーのダシに使ったものだが、二次利用とは思えないくらい立派な味わいだ。
 今日もフランスパンを焼き、サラダ菜を載せてマヨネーズをかけて食べる。当然今夜も赤ワインのコルクを抜き、ぐいぐいと呑むのだ。



2002年8月14日(水) ケビン三日目 サウナでアルコールを抜く 

 明け方から雨が降っている。ここ何日かずっとこんな天気が続いている。ギターをボロンと弾いてみる。頭が少し重い。二日酔い気味だ。一昨日に続き昨日の夜も呑み過ぎたようだ。
 朝飯は大鍋で加ト吉の生うどんを茹で、ざるうどんを作る。皿につゆを入れ、そこに刻んだネギ、すりごま、天かす、わさびを入れて食べる。う〜〜ん、旨い。二日酔いの胃に何と優しいんだ。思わずビールを一缶呑んでしまった。
 今日は天気が悪いので「むいかいち温泉 ゆ・ら・ら」に行く。プールと温泉の両方が楽しめるのだ。温泉プールやジャグジープールでガンガン泳いだ後、アロマテラピー効果があるという実演サウナに入る。インストラクターの人がユーカリを含んだ香りの液をサウナストーンの上にかける。すると焼け石からジューワーーッと音を立てて蒸気が上がる。その上からタオルをぐるぐる回すとサウナ室内全体に熱気が回り、部屋の中が急激に熱くなる。さらに座っている一人一人に向かって半分に折ったタオルをバチンバチンと上下して煽り、ユーカリの香りを含んだ熱風を顔に叩きつけるのだ。これが単に熱いだけでなくて発汗効果が凄い。驚くほどの早さで汗が吹き出してくる。いい具合に全身からアルコール分が排出されていくようだ。この作業が三セットで10分間にて終了。
 館内で遅めの昼飯を摂る。わしと女房はカツ丼、娘はキティちゃんランチ。ビールは我慢だ。そのあと、男女別れて温泉に入る。一人ミストサウナでもう一度汗を流す。
 近くのスーパーで買い物をし、約13キロの道程を走ってケビンに帰る。雨が止んでいたのでもう一度川に入って遊ぶ。女房は部屋の中で雑誌を見ている。どうやら川で泳ぐつもりはないらしい。娘にシュノーケリングの練習をさせる。吸うときは恐る恐るゆっくりと、吐くときは一気にプッハーッ! と吐き出すようにと教える。一度水を呑みこんだので慎重にやるようになり、すぐに上手くなった。山間部の夕方の川は冷たい。温泉のサウナ前の水風呂よりもキンキンに冷えている。すぐにケビンに戻り、温かいシャワーを浴びる。娘が気持ちいいと喜んでいる。
 今夜もバーベキューだ。妻には何故かこだわりがあって、アウトドアの夕食は絶対に炭焼きだと心に決めている。とはいえ、初日が肉で、二日目が魚とくれば、もうネタ切れである。が、ネタが途絶えてはいけないのだ。スーパーで見つけた大海老をアミの上に並べる。そして粗塩をたっぷりと振りかける。赤く焼けた海老を熱い熱いと言いながら皮を剥き、塩を付けたり、マヨネーズをかけたりして食べると、これが半端でない極上の味。こんなに旨かったか! やっぱり炭焼きは最高である。妻よ、君は正しかった。
 海老のあとは惣菜コーナーで売っていたピザだ。でも、このままでは能が無い。ピザを一口サイズに切り、アルミを三枚重ねた上に並べる。そこにとろけるチーズをたっぷりと万遍なく振りかけ二重のアルミを被せて、アミの上に載せる。炭はとろ火になっているのでちょうどいい火加減だ。振りかけたチーズが溶けていたら出来上がり。さあ、タバスコをたっぷりかけて食べよう。アツアツのチーズたっぷりのピザが実にいいのだ。
 最後の晩は打ち上げ花火を盛大にやる。十連発の花火が面白かった。この夜も女房と娘はビデオを観ていたが、わしはすぐに眠ってしまう。



2002年8月15日(木) ケビン最終日 ケビンよ有難う

 朝六時に起き、すばやくご飯を炊き、味噌汁を作り、ソーセージを炒め、漬物を添えて、テラスのテーブルの上に並べる。
 11時がチェックアウトなので急がないと大変なのだ。妻と娘を起こし、今朝もビールとともに朝飯を摂る。
 大量の荷物を持ってきたので、その分モノに満ち足りた暮らしが出来たが、帰るときの撤収作業は大変である。娘は初日の夜に、突如メシをくれ! と鳴きながら現れた白と黒と茶色のまだら模様の子猫と遊んでいる。鼻の下と口の下が黒く、まるでカトちゃんである。我が家ではハムスターを飼っているので猫は連れて帰れない。それにわしも妻も犬派だ。
 10時30分にすべての荷物をクルマに積み込み、管理人のおばさんに挨拶をして、ケビンを発つ。来年の夏までお別れだ。ケビンよ、四日間有難う。
 六日市町から山口県に入ったところに「山賊砦」がある。毎年ケビンとここの店はセットになっている。名物の山賊焼きと山賊うどんと山賊むすびに生ビールを注文。旨いんだ、これが。
 さあて、あとは家に帰るだけ。すぐに娘は後部座席で足を伸ばして眠ってしまう。そのうち女房も助手席のシートを倒して眠りについた。
 わしは一人ハンドルを握り、家路へと急いだ。



2002年8月16日(金) 二度の後悔

 アルパークで女房の買い物に付き合ったあと、最近オープンした北海道ラーメンの「むつみ屋」へ行く。東京や博多のラーメンスタジアムにも出店しているらしい。濃厚みそラーメンを注文してみた。どうやら店の一番人気らしい。札幌ラーメンのようにコーンは載っていない。チャーシュー、白ねぎ、しなちくに炒めた玉ねぎが入っている。麺は黄色い縮れ麺で、冷麺っぽい食感である。それにしてもかなりの濃厚度だ。最初スープを口にしたときは旨いと思ったのだが、途中で余りのコテコテさに飽きてしまった。それにラーメンが800円というのはやっぱり高いと思う。ラーメン屋を出て駐車場に向かう途中にイタリアンレストランがあり、店の前にパスタランチ800円というメニューが掛かっていたが、これなら十分に納得できる値段である。しまった! と思いながら店の前を通り過ぎた。
 家に帰ると相変わらずエアコンの効きが悪い。今日は外の気温が36度から37度。居間のエアコンはガスがどうやらほとんど抜けて無くなってしまったようで、現在は風を吹き出すだけで、冷やすという本来の機能を果たしていない。その上、この暑さだ。女房が、もう駄目!! このままでは倒れてしまう!! エアコンを買いに連れてって!! とわしに迫って来た。来年まで待とうと思っていたのだが、女房の余りの迫力に押され、エアコンを新しく買い替えることにした。
 それにしてもだ。エアコンの取り外しと引き取り処分に10200円も掛かるとは。新品エアコンの取り付け代よりも古いエアコンの処分にかかる費用の方が高いのだ。
 新しいエアコンが来るのは8月20日。何も夏が終わろうかというときに買わなくても。こんなことなら早く買っておけば良かった、と今日二度目の後悔をしたのであった。



2002年8月17日(土) 今日もぬるま湯の海にて

 山口県の大島にある秘密の海岸に泳ぎに行く。ここは人がほとんど居ない上にとても綺麗な海だ。
 大島大橋を渡り島内を走っていると、あちこちの海水浴場では人が溢れ、駐車場からクルマがはみ出している。狭いスペースには小さなパラソルが幾つも並び、見ているだけで暑苦しい。少し離れただけで、いくらでもゆっくり出来る海岸があるのに、どうして用意された場所でしか遊べないのかと不思議に思う。
 わしらは目的地に着くと、白い砂浜の上にでっかいタープを設置し、きちんと影を確保する。簡易テーブルに弁当を広げ、簡易椅子に座って傍に置いたクーラーボックスの中からキンキンに冷えた缶ビールを取り出す。正に至福の時だ。わざわざ遠くから三時間かけてやって来たのだから、いい景色の中で広々と快適に過ごしたいものだ。
 弁当を食べたあと、娘が三日前川で覚えたばかりのシュノーケリングの練習をしている。まだまだ下手で何度も海の水を呑んでいる。
 33度の気温の中、約三時間半、海の中で泳いだり潜ったりしていたが身体は全く冷えない。今日も海はぬるま湯である。とても快適だ。やっぱり夏はこうでなくてはいけない。



2002年8月18日(日) 二次災害

 女房の実家でバーベキューをする。組み立て式のオレンジ色のテーブルが用意されていた。十年くらい前に流行ったアウトドアテーブルの廉価版である。女房の姉が1980円で買ったと喜んでいる。炭をおこし、テーブルの上にコンロ台を置き、バーベキューコンロを載せる。タンを焼き、手羽を焼き、そしてカルビを焼いていたときのことだ。トングでカルビをひっくり返していたら、突如テーブルが傾き火の燃え盛ったコンロがコンロ台ごとすべり落ちていった。その先には義母が座っている。一瞬のうちに大変なことになったと思った。義母の対面に座っていた女房は大きな声を上げた。誰もが惨事と思ったはずだ。ところがそのとき義母はたまたま中腰で立っていたのでとっさに逃げることが出来、奇跡的に火傷ひとつ負わず助かったのだ。本当に危ないところであった。もし、逃げることが出来なければ病院送りは確実であった。
 今まで何度もテーブルの上でバーベキューをしてきたがこんなことは初めてである。どうやら組み立て式のテーブル台となる足の部分がちゃんと伸ばされておらず、最初から固定されていなかったようだ。犯人は女房の姉と判明。今時こんなに安くて安定の悪い組み立てテーブルなんて買うんじゃないよ! と思いながら、わしはベランダのコンクリート上にこぼれた炭を火箸で拾い上げコンロの中に入れていった。
 しかし、何ということだ! 熱い、熱い! わしの踵(かかと)に激痛が走る。火のついた小さな炭を裸足のまま踏みつけてしまったのだ。二次災害だ! 場合によっては二次災害のほうがひどいというが、正にその通りの火傷であった。



2002年8月19日(月) 不機嫌なプール

 今日は有給休暇を取っており、夏休み十連休最後の日である。
 チチヤスハイパークのプール券が親子二人分当ったので、大人一人分だけ買って行くことにする。普段は混み合っているが、今日は連休のあとであり、園内はガラガラのはずである。
 ところが、世の中そう甘くはなかった。駐車場に停める段階から既にもうクルマで一杯である。誘導係りの人に訊いたら、今日は特に多いと言う。何てこった! 昨日の日曜日の方が少なかったというわけだ。
 波のプール、流れるプール、深いプールとどこも人、人、人である。正確には子供、子供、子供、父親、母親、カップル、カップルである。しかし、どうしてあのカップル連中は人前であんなに身体を引っ付け合って絡まっているのだろう。見るつもりはないが、見えたらとても不快な気分になるのだ。誰もいない、誰からも見られないところで二人好き勝手に何でもいいからやればいいじゃないか!
 もう、人、人、人だらけなので、とても不機嫌なのである。



2002年8月20日(火) エアコンが来た夜は涼しい

 今日は十連休後の久々の出勤。夕方女房の誘いに乗りいつものように「参九亭」で一杯呑む。
 家に帰ったら居間に新しいエアコンが付いている。う〜ん、いいねえ。以前より見栄えも随分と立派だ。早速、女房に「さあ、キンキンに冷やしてくれ」と言う。ところが、今夜は今までの暑さが嘘のように引いて、どちらかといえば涼しいくらいである。それでも強引に室内を16度の温度に設定して冷やしてみる。
 困ったものだ。こんなに早く暑さが収まってはいけない。そうそう簡単に、あのモワ〜ンとした熱風漂う息苦しくむせ返るようなあづ〜〜い夏が終わってはいけない。
 そしてこの夜は八月に入って初めて寝室のエアコンを入れずに眠ったのだった。
 


2002年8月21日(水) 高松のお決まりコース

 岡山から瀬戸大橋を渡り、高松へ。いつものように「海鮮問屋仲見世」で安いコースを頼み、ビールと土佐鶴の熱燗を呑む。リーガホテルゼスト高松泊。



2002年8月22日(木) 朝昼夕とうどん巡り

 朝一に坂出の「蒲生」でうどんを食べる。やはりここは旨い。朝一の麺はかけうどんと思えないくらいのコシがある。海老かき揚げ天とゲソ天をトッピングするのがおすすめ。
 昼は綾南町の「田村」と綾上町の「山越」でまたもうどん。田村のうどんは間違いがない。いつもおじさんがにこにこして麺を打っている。いりこダシのつゆと釜から茹で上がったばかりのアツアツのうどんが最高。初めての山越は行列と人気の割にはかけうどんの麺がもそもそとしてイマイチであった。次回は釜揚げにしてみよう。
 夕方琴平の「宮武」でとどめのうどん。狙いのげそ天をはじめ、すべてのてんぷらが売り切れていたので、とても残念である。「ひやあつ」といううどんが冷たくてダシが熱いやつを注文。麺の太さが不揃いで太いところが妙に硬くてそのコシの良さが最高。う〜ん、痺れた。次回は早い時間に行くぞと誓う。
 瀬戸大橋を渡り、岡山へ。アークホテル岡山泊。ジョリーパスタでワインを呑む。



2002年8月23日(金) 出張帰りに芋焼酎
 
 山陽道をビュ〜ンと飛ばし事務所に帰る。夕方同僚が呑みに誘うので近くの居酒屋へ。黒伊佐錦という芋焼酎を頼むがくさい、くさい。焼酎はどうも苦手だ。せいぜい麦か米までだ。



2002年8月24日(土) ギターとプロレスの夜

 夕方から友人宅の庭でバーベキュー。大人八人、子供三人。女房、娘も一緒だ。オンボロのガットギターを友達の一人が持って来ていたので、それをわしともう一人がボロンと弾いては歌う。ビールにワイン、ウイスキーと続けて呑んでいるものだから、酔いが回って近所迷惑という感覚をすっかり忘れてしまっている。
 網の上で焼くものがなくなり部屋に入るとプロレスごっこをして遊ぶ。関節技の決め合いだ。遊びではあるが本気である。昔の同級生と呑むといつも幼稚になりあの懐かしのガキの頃の自分たちに戻ってしまう。ヘロヘロになりタクシーで帰宅。



2002年8月25日(日) 呑んだ翌日は大人しい

 身体の節々が痛い。昨夜のプロレスごっこが原因だ。その上少々二日酔い気味である。女房も二日酔いの症状だ。それでも昼までには胃袋のウゲウゲ状態は何とか元に戻った。
 「ますい」でトンカツを食べた後、東急ハンズをはじめあっちこっちで買い物。夜は広島風激辛冷麺と鶏の唐揚げをわしが作り、ビールで乾杯。大いに呑んだ翌日はいつも静かである。



2002年8月26日(月) 究極のダイエット料理

 ふ、ふ、ふ……。今日から疾風怒濤のダイエット作戦の開始である。夏の間に貯めこんだ脂肪を一気にはきだすのだ。
 近所でやっていた祭りのビアガーデン広場の前を通りかかり、串カツでぐいっと一杯呑みたくなったが、ぐぐっと堪えスーパーに寄って食材を買い、すばやく家に帰る。
 鶏のささ身8本(数え方は本で合っているのかな? 個かな?)のスジを取り、皿に載せて日本酒を振りかけ、塩を振る。それをラップにかけてレンジで650Wの4分30秒にセットする。きゅうり3本を5センチくらいの幅で縦に細かく刻んでおく。レンジで茹で上がったささ身をザルに取り、冷めたら包丁で細く切る。皿にきゅうり、ささ身を盛り付け、「Cook Do」の棒棒鶏(バンバンジー)用をかけて出来上がり。
 もう一品はフライパンに油を引き、生姜とニンニクを小さじ一杯づつ同量入れ、軽く炒めたところへ豆もやしをどばっと投入。味の素を振り、火が通ったところで、塩コショウを振って出来上がり。
 今晩は以上の二点だ。どうだ! 文句あるか。究極のダイエット料理なのだ。でもビールは絶対呑むんだよなあ。 



2002年8月27日(火) ダイエット料理二日目

 早速ダイエット料理の効果が現れた。昨日の朝と今朝の体重を比較すると0.6キロ落ちている。これを10日続けると6キロ痩せることになる。スピーク・ラークのCM看板に出ている男の腹になる日は近そうだ。
 今晩の料理は妻が工夫を凝らす。グリーンアスパラと炒り豆腐のあんかけ、鶏のむね肉の唐揚げ、レタス・カイワレ・トマトのサラダ、以上三点である。唐揚げというのが少し気になるが、部位がパサパサのむね肉であり、しかも皮を取り除いているのでカロリーは低そうだ。
 ふ、ふ、ふ……。明日の朝、体重計に乗るのが楽しみである。



2002年8月28日(水) ダイエット料理三日目

 昨晩妻がその効能を滔々と語るのを耳にしながら口にしたダイエット料理は、口ほどにもなく、ほとんど効果が現れなかった。今朝期待して体重計に乗ったのだが、たった100グラムしか落ちていない。前日わしが作った料理で600グラム落ちたことを考えると余りにお粗末な結果である。こんなことでは疾風怒濤の即効ダイエットの実現は程遠い。
 やはり、今夜の料理はわしが作るしかあるまい。
 会社の帰り、いつものスーパーに寄って今夜のメニューについて熟考する。何度も野菜売り場と肉売り場の前を行き来する。
 そして、閃いた。 よし、決めた! これだ! 
 早速家に帰って台所の前に立つ。
 今夜の食材は豚肉背ロース(しゃぶしゃぶ用)260グラム、玉ねぎ一個、白ねぎ一本、ピーマン三個、人参一本、椎茸六枚、きゅうり一本、たけのこ水煮一袋、以上である。
 玉ねぎ、白ねぎ、ピーマン、人参、椎茸、きゅうり、たけのこ全ての野菜を包丁で適当な大きさに切る。たけのこだけ水で洗い、そして日本酒に浸けておく。
 大きなフライパンにだしの素一袋と水を入れて沸騰させる。湯が沸いたらそこへしゃぶしゃぶ用の豚肉を入れ、茹で上がったらザルに取って、軽く塩コショウを振っておく。茹でることにより余分なアブラとアクを取り除き、大幅なカロリーカットが出来る。
 先ほどのフライパンを洗い、身体に脂肪がつきにくいというエコナクッキングオイルを引き、玉ねぎ、人参など火が通りにくいものから順に野菜を投入しては炒めていき、味の素と塩コショウで軽く味つけをする。最後に豚肉を入れ、フライパンを煽る。いよいよ最終局面である。ここで登場するのがタマノイの「酢豚の素」だ。二袋を240CCの水で溶き、上から少しずつかけてはかき混ぜていく。
 何だ、ただの酢豚じゃないか! と攻撃してはいけない。他人を責めるのはたやすいことである。豚を揚げずに、茹でたところが偉いのだ。そこのところを評価して欲しい。
 たっぷりの野菜とカロリーカットされたヘルシーな豚肉。しゃぶしゃぶ用の肉がやけに酢豚の甘酸っぱい味に合っている。これはいけるではないか!
 しかも、明日の朝は確実に体重が落ちているはずである。ふ、ふ、ふ……。本当に楽しみだ。



2002年8月29日(木) 即効ダイエット料理四日目

 今朝体重計に乗ると300グラム落ちている。やはり、わしのダイエット料理は即効的だ。
 この三日間の夕食ダイエット料理でちょうど一キロ減量したことになる。まあ、このうち妻の料理では100グラムしか落ちていないが。
 となると、当然今夜もわしが料理を考え、作るしかなさそうである。さあて、何にしようか。
 スーパーで昨日と同じように野菜売り場と肉売り場の間を行き来しながら悩んだ結果、今夜はもずく酢と八宝菜に決定した。八宝菜の中身は椎茸、えのき、しめじ、水菜、チンゲン菜、白ねぎに鶏のささ身である。きのこ類をたっぷり入れている。肉は敢えて豚ではなく鶏を選択した。しかも鶏の中でも脂身が最も少ないささ身を使うところが渋いではないか。
 もずく酢の効能については語るまでもない。八宝菜については尚更だ。今夜はビールのあとにワインも一本空ける。赤ワインに含まれるポリフェノールは血をサラサラにしてくれる。
 明日の朝は本当に楽しみだ。まるで自信のあるテストの結果を待つ学生の気分のように今わくわくしている。



2002年8月30日(金) ダイエット街道でグレる

 体重計に乗って愕然とした。そんな馬鹿な! 何と体重が300グラム増えているではないか。
 予想では300グラムから500グラム落ちている筈であった。それが逆に太ってしまうとは何事だ!
 茫然自失のまま会社へ向かった。昨夜の料理について考えたが、欠陥は見つからない。量はたっぷりだがカロリーは少なかった筈だ。ワインが太るなんて考えられないし。では、一瞬の水太りであろうか? ともかく、この夜はとてもダイエット夕食などを作る気になれず、ついにグレてしまった。中町食堂で生ビール三杯と熱燗一本を呑み、プロントで水割りのデキャンタを一本。さらに家に帰って缶ビールを開け、チーズバーガーまで食べてしまった。
 う〜〜、明日の朝が怖い。ダイエットの道は果てしなく遠く、何と険しいものだと身に滲みて感じた晩夏の夜であった。



2002年8月31日(土) ダイエット街道一直線

 今朝恐る恐る体重計に乗ったら何と500グラム落ちていた。おお! これは凄いことではないか!! まだ諦めてはいけない。神は私を見捨ててはいなかったのだ。
 昨日の朝の体重アップは単なる水太りだったのだ。しまったなあ、昨夜呑みに行かなければ、そして止めのチーズバーガーを食べてさえいなければ、もっと驚くべき激痩せ数値が見られたのに。
 よし、今日は頑張るぞ! ということで、ダイエット街道に入って六日目の料理を作る。
 
 ではここで、私の作る「ダイエット料理」についておさらいしてみよう。ダイエット料理は夕食である。料理のポイントは、量はたっぷりだがカロリーは少し。しかも、野菜だけでなく肉も程ほどにあって、食後感は満腹であること。決して我慢しない、ストレスを溜めない究極の料理を追求するのである。もちろん、いっしょにビールを呑む。水割りも呑む。ワインだって呑むのだ。
 だけど痩せる。そう、寝る前のカロリーの摂取量をググッと抑えることで、睡眠時における体内の代謝活動によるエネルギー消費分がカロリー摂取分を上回り、自然に痩せていくという単純明快なシステムなのである。その効果については毎朝の体重測定によって判断する。

 では今夜の料理だ。今日は炒め物とトマト煮物の二点。
 まず、下ごしらえとして、しゃぶしゃぶ用の豚肉をグツグツと沸騰しただしの効いた湯の中にくぐらせ、アブラとアクを落としてザルに取り、軽く塩コショウを振っておく。
 それでは炒め物から行こう。フライパンにエコナクッキングオイルを引き、生姜とニンニクを小さじ半分づつ同量入れ軽く炒める。そこへエリンギ、豆みょう、下ごしらえしておいた豚肉の順に入れて炒め、味の素、塩コショウを振り、フライパンを何度か煽って、皿に盛り付ける。その上にぱらぱらと鰹節をかけて出来上がり。
 次はフライパンにオリーブオイルを引き、ニンニクを小さじ一杯入れて、玉ねぎ、人参、ピーマン、豚肉、白ねぎの順に炒め、味の素と塩コショウを振りかける。そこへホールトマトをぐじゅぐじゅに潰し塩コショウで味付けをしたものを合わせ、ケチャップを少し足して、弱火で約七分煮詰める。これだけだ。何と簡単なんだ。簡単すぎる。
 ビールも水割りも呑んだ。そして、今、満腹である。ダイエットってこんなに簡単でいいのだろうか? 何だか怖いようだ。





ここまで読んでくれて有難う!!


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